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2018/9/17 夏だから島に行くし食器を探す【3日目の後半】 [香港]

お初の石硤尾へズームイン。

【移動範囲】
九龍湾-(MTR)-石硤尾-(MTR)-油麻地-(MTR)-宿

【食事】
お昼は石硤尾で。グルメの行く隠れた名店的立ち位置の嵩記牛什
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知らなかったら絶対入らない、美味しいか美味しくないかの振れ幅が激しそうなオープンエア外観

注文したのは牛什面加牛肚
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香港式味付けの場合、米麺は合わないと思っているので敢えての面指定。
内臓オンパレード。澄み渡るスープは適度な塩気が。月並みな表現ではあるが内臓は臭み無く、麺は典型的な広東ボソボソ麺。上級な味を安価で提供している良いお店ですね。色々試したい。

早めのお夕飯は新仙清湯腩
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咖喱三寶飯。西アジアと香港が融合した唯一無二のカレー。いきって中辣にしたらかなり辛い。次回から初心に帰り小辣にしよう。ミルクティーが進む。

夜食感覚で麥明記嫡傳雲吞麵
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ワンタンスープをば。結構疲れたので、珍しく炭酸を注文。

【街歩き】
石硤尾は戦後香港でも指折りの悲惨な災害、石硤尾大火の舞台である。
本土に良い感情を抱いていない香港人がいることを知る人は少なからずいるかと思うが、本人や親世代が合法または非合法な移民/難民として香港にやって来たという者は相当数いる。戦後に本土から人々が大量に押し寄せたことが、香港の工業化を、ひいては香港の経済発展を支えたことは有名な話。ま、戦中に人口が激減したのは日本軍も関与しておりますが。日本占領期は香港における暗黒時代で、実態はともかく紳士と自称している英国様とは一味もふた味も異なる日本軍により、人々はひもじい生活をせざるを得なかったそうな。日本軍のやらかした重要なことのひとつに、ときめきを感じなかった九龍城をさくっと壊し空港増築の資材に使ったことも付け加えたい。モッタイナイ精神を香港でも発揮する我らがニッポン。コンマリが世界のセレブになるより、70年以上も前の話である。
閑話休題。兎にも角にも終戦後、元から住んでいた人が帰ってきただけでなく、内戦を逃れ本土からやって来た難民も加わったことで香港では住居が不足した。難民たちは粗末な建物にまとまって住んでいたが、こういったところは火災が起きやすく、旺角の北にある石硤尾でも火事が起きた。それが、周囲を焼き払い6万人近い人が家を失った石硤尾大火だ。
住むところを失った難民は路上生活を強いられることとなり、惨憺たる事態を重く見た政府は、火災の現場まわりに公営住宅の建設を決める。70-80年代のお土産用カラースライドでもお馴染みの石硤尾邨(YHで有名な美荷樓も石硤尾邨の内の1つの建物)だ。これを口火に、香港全土に大型の公営住宅が建てられることとなる。
余談だが、あのジョン・ウー監督も幼き日の石硤尾大火によりホームレスとなり、石硤尾邨に暮らしていた。治安の悪い場所での暮らしや貧しい日々の中、映画と信仰に安らぎを見出したジョン少年。当時の暮らしは、成長した彼が造る映画の作風に多大な影響を与えている。石硤尾大火で財産やIDを失い台湾移住が叶わなかった大陸出身者が、ハチャメチャな香港映画界から世界の大監督に、お馴染みの戦闘シーンの白い鳩のように羽ばたく!彼のサクセスストーリーは、戦後の香港の混乱・貧困・発展・成長が凝縮されている。

さて、南山邨に着いた。こちらも石硤尾にある公営住宅で、70年代の創建時の様相を保っている。先述の石硤尾邨は今風なマンションに建て替えられてしまっているので、石硤尾の大型団地を知るにはうってつけの教材であろう。
深水埗の西側は戦後に埋め立てられた範囲が広いこと、坂道が多いことなどを鑑みるに交通アクセスが凄く良い場所では無かったであろうことが想像できる。現在でも、ここから歩いて石硤尾街市に行くのは骨が折れるほどだ。

そんな訳で、団地の中に南山邨街市なる街市が併設されている
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店舗数も多い。食材の店から金物屋や雑貨まで一通り揃っている。

飲食店もよりどりみどり
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冬菇亭という今や絶滅危惧種の飲食店の集合体もある
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キノコ型の屋根を持つ熟食中心と言ってしまって良いのかしらん?

食器の詰まったコロコロを持っているので、全容は見学し切れず。近隣は公共住宅が多いので、次の機会に。

経済活動は行われているものの団地前の坂は
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倒木

街市好きなら行かねばならない石硤尾街市。観光地にありがちな街市とは比べ物にならない店の数で、どこまで見たか分からなくなるほど。文字通り何でもある。非生鮮の店の数と種類の多さは、街市の規模の大きさを把握する際に目安になると思う。正直肉魚は、いかに小規模な街市であっても選択肢があるので。
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周辺にごった煮の如くある集合住宅の胃袋を支えるに相応しい規模

熟食中心もあります
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夜は超凄いらしい←雑な紹介

香港を旅すると「日本に行ったことあるよ」という人によく会うので驚くんだけれど、この街市の魚屋のお兄さんも「日本人?最近行ったよ」と話しかけて来た。どんだけ日本旅行が流行ってるんだ。
昔は日本人が多数香港に押しかけていたけど、今や逆転してるんじゃないですかね。富裕層じゃない人も実によく訪日している。

Kが少し傾く姿が愛おしい
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再建し、筆舌に尽くしがたい変貌を遂げた石硤尾邨
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つまるところのコレジャナイ感

油麻地にて、大げさな規制線が張られていて何じゃと見くびっていたら
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台風で看板がぶらぶらしてしまった模様
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食後に通りかかったら地面に降ろされていた。一安心ですね。

返還してからというもの、香港のシンボルの1つであった横に伸びたネオンの看板が続々と消えてなくなっている。その事実に関して色々言う人もいるようだけど、仮に政府が看板の管理に関して厳密に規則を作ったとして、看板の持ち主達がそれを遵守するかは怪しくないだろうか?台風とは関係ないところでも、香港では窓やら看板やらが落ちることがちょくちょくあるようだし。
香港の人が議論するのは良いとして、部外者がそこにまで口を挟むなんておかしな話。坊主憎けりゃ袈裟まで憎いもここまで来たかと。

香港お馴染みの壁広告
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落書きの上に書き足す情熱よ

いつも時事ネタを攻め過ぎている勝利麻雀の壁の絵も見に行きましょうね
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世界の政治家シリーズは神だと信じてやみませんが、今回は俳優さんですね
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作者は天才よね。最低でもやくみつるの48,000倍攻めてる。

西営盤に帰ったら
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ローワン・アトキンソンのそっくりさんが何故かいた
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カメラが近くに無いのに、Mr.ビーンになりきりクマのぬいぐるみに話しかけるわスマホで何者かに報告してるわ。遠目にはそっくりだったので、最初は心を病んだガチアトキンソンさんかと思いました。
今にして思い返せば、ただのそっくりさんが誰からも反応されないのに物真似をし通していたことの方がよっぽどスリリングなネタな気がする…。

【ねこ】
石硤尾街市ねこ
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この子達、おいくらですか?

油麻地こねこ
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聞き分け良いのね

西営盤の家庭用品店の子
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ちょこん

【日本へ持って帰るお土産】
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・食器色々@粤東瓷廠
・駱駝牌魔法瓶&ステンレスカップ@Camlux Hotel
 飾ってニヤニヤしてるので、使用していない。
・スリッパ@先達商店
・タオル、器、レンゲなどなど@黑地
・メラミン食器、スプーン@上海街の色々な店をはしごして
・お肉に穴を開ける道具、中華なプラスチック箸@石硤尾街市の雑貨屋
 余所の街市より物価が安いと感じた
・のど飴、湿布
・月餅@八仙餅家
 可もなく不可も無く。
・港式ミルクティーのもと
・コーンスターチ
 スーパーのオマケ品。
・李錦記の瓶詰にんにく
 これを蒸し茄子にのっけて中華醤油とピーナツ油を垂らすと最高です。
・チキンスープパウダー
・マッシュルームパウダー
 チキンパウダー以上に良い。
・料理用紹興酒
・李錦記の火鍋の素
・中華黒糖
・陸羽のティーバッグ

【今後へ生かすメモ】
・台風の翌日は頭上注意。
・海は荒れが収まっていないので、船も乗らない方が無難か。

【全体の振り返り】
出来る範囲のことをめいっぱい楽しみました。
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